この記事ではTOEICテストのPART3・4対策についてまとめました。PART3・4の問題分析・解答テクニックについて書いています。はじめてTOEICを受ける方や、これから具体的な対策をはじめる方に参考にしてほしいです。
はじめに
はじめにこの記事を読む方に伝えておきます。
TOEICは英語力と「テスト力」が求められています。
「テスト力」というのはTOEICというテストを効率よく解けるかという力です。
つまり、英語力がなくてもテスト攻略の「テクニック」があれば点数は伸ばせます。
今回の記事では①問題分析・②解答テクニック・③対策の三部構成でまとめています。
対策も簡単に書いていますが、「②解答テクニック」を是非参考してもらえればと思います。英語力ではなくテクニックの話なので、本番3日前だとしても有効に活用できる内容になっています。
TOEIC PART3・4問題分析
基本情報
今回の記事では PART3とPART4についてまとめています。PART3とPART4はリスニング問題で、問題の形式も似ているのでまとめて解答テクニックを書いています。
TOEICテストPART3は会話問題のリスニングテストです。会話が1度だけ再生されて、問題用紙に書かれている選択肢から正しい解答を選ぶ問題になります。PART4は説明文問題というリスニングテストです。PART3と同様の形式ですが、再生される音声がアナウンスや電話のメッセージなどの説明文になっています。
問題数はそれぞれ39問・30問となっています。リスニングテスト100問の内の69問を占めますので、この2つのPARTを攻略できるかがリスニングテストのスコア向上に直結します。
- PART3問題数:39問
- PART4問題数:30問
- PART3問題内容:会話問題
- PART4問題内容:説明文問題
問題の特徴
PART3・4では1分程度の音声が再生されます。PART1・2は短い文章のリスニング問題ですが、PART3・4は比較的長い音声になります。なので難易度も上がります。短い音声であれば解答に必要な情報を探すことには苦労しませんが、長い音声ではどこに必要な情報が盛り込まれているかを意識する必要もあります。
また問題用紙に設問文が印刷されているPARTになりますので、設問文を正しくスピーディーに読み解くリーディング力も必要になります。設問文を正確に理解できることで、解答に必要な情報を正しく理解した状態でリスニング音声を聞くことができるようになります。
PART3・4で求められる力
PART3・4で求められる力はこちらになります。
- 高いリスニング力
- 設問を正しく読むリーディング力
- 時間内に設問を読む速読力
TOEIC PART3・4解答テクニック
今回の記事で重要視しているのは、それぞれの問題PARTの解答テクニックです。TOEICは問題解答のテクニックを学ぶだけでも点数は伸ばせます。それでは見てみましょう。
とにかく先読み(設問は必ず頭にいれてイメージする)
PART3・4はとにかく「設問分の先読み」が超重要になります。問題の特徴でも書いたのですが、長文音声の中から解答に必要な情報を聞きとるためには、事前に「何が必要な情報か」をわかった状態で音声を聞く必要があります。
たとえネイティブだとしても、文章を読みながら音声を聞くことは困難です。「ラジオを聞きながら新聞を読んで、両方の情報を正しく説明してください」と言われたら難しいですよね。なのでPART3・4では「設問文を先読みする」ことで「必要な情報を理解して音声を聞く」ことができるようにしてください。
解答の選択肢まで頭に入れられればベストですが、最低でも設問文だけは必ず頭に入れましょう。公式サイトで掲載されているサンプル問題から例を見てみましょう。
No. 32 Why is the woman calling?
(A) To cancel an order
(B) To complain about a product
(C) To redeem a gift card
(D) To renew a warranty
No. 33 What does the man ask the woman about?(A) A model name
(B) A brand of coffee
(C) A catalog number
(D) A date of purchase
No. 34 What does the man offer to do?(A) Provide a discount
(B) Send a free sample
(C) Extend a warranty
(D) Issue a refund
https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format/sample03.html
このような設問文で考えてみましょう。設問文を全て読んで必要な情報を頭にインプットしてみましょう。
- No. 32:その女性はなぜ電話しているか?
- No. 33:男性は女性に何を尋ねているか?
- No. 34:その男性は何をすることを申し出ているか?
こんな感じになります。事前にこの情報が入っていることで、聞かなければいけないポイントを理解した状態でリスニング音声を聞くことができます。今回の例であればこんなことを意識しながら音声を聞くようになります。
- ポイント①:女の人が電話した理由に注意
- ポイント②:男の人が質問をしたら注意
- ポイント③:男の人が何か提案をしたら注意
長い音声なので全てを完璧に聞きとれないかもしれません。このように設問文から重要なポイントを整理することで正解率を上げていきましょう。
「指テクニック」で音声に集中できるようにする(利き手の逆をつかう)
PART1・2の記事を読んでいただいた方は「またか」と思うかもしれませんが、PART3・4でも「指テクニック」を活用してリスニング音声だけに集中できるようにしましょう。実際に問題を解いてみていただくとわかるのですが、PART3・4は大量の情報処理が求められます。頭の中で処理する情報はこんな感じです。
- リスニング音声の内容理解
- 選択肢を読んで内容理解
- 音声と選択肢の情報から解答判断
設問文や選択肢を読む必要があるので、非常に多くの情報処理を同時にしなければなりません。なので少しでも集中力が切れたり、「問題読解」に意識がいってしまうと、リスニング音声を聞き逃してしまい正解率を下げてしまいます。
そこで集中力を可能な限り上げた状態でリスニング音声を聞くための解答テクニックが「指テクニック」です。僕自身の経験上、このテクニックが最もリスニングの点数向上に役に立っています。このテクニックはPART1・2でも活用をしています。
具体的に説明をします。まずは利き手の逆の手の指をそれぞれナンバリングします。 右利きの方であれば左手、左利きの方であれば右手にナンバリングします。
- 中指:上の設問
- 人差し指:中央の設問
- 親指:下の設問
こんな感じで3つの指をそれぞれの設問の担当に決めてください。あとはリスニングを聞きながら「これが正解かな」と思った選択肢をそれぞれの指で抑えてください。非常に古典的ですが、これがPART3・4の「指テクニック」です。
ポイントになるのはリスニング音声が終わるまではマークしない点です。全ての設問の答えがわかった場合はマークに移っていいのですが、基本的には音声が終わるまでは「音声&問題文」だけに集中するようにしましょう。
PART3・4ではささいな集中力・注意力の欠如が正解率を下げることになります。そしてこの2つのPARTではひとつの設問の答えがわかっても、次の音声についての音声がどんどん流れていきます。「指テクニック」で選んだ正解を示しておくことで、音声が流れている間はリスニング音声に完全集中できるようになります。
またリスニングテストの全てのPARTにおいて、マークをきれいに塗りつぶす必要はありません。どれを選んだかが後でわかる程度に塗りつぶすだけでOKです。PART4の問題が全て終わった後はリーディングテストに移りますが、その時に全ての選択肢をきれいに塗りつぶすようにしましょう。リスニングテストは時間と集中力の戦いです。マークに使う労力は最小限にしていきましょう。
集中力をキープする(次の問題の先読み>>前の問題を悩む)
ここまでの2つのテクニックが最重要です。最後は補足的な内容ですが、集中力を保つための基本的な考え方についてです。
PART3・4では「次の問題の先読み>>前の問題を悩む」と考えてください。もしも聞きとれない部分があって解答に悩む場合は、とりあえずどれかにマークして次の問題の先読みに時間を使ってください。
はじめてTOEICを受ける方や慣れていない方に多いのですが、問題に悩むことに時間を使い、先読みが全くできないまま次の音声が流れることがあります。全く先読みをできないまま音声を聞くことになると、音声を聞きながら「設問文&選択肢を読む」必要があり、脳の処理がおいつかずリスニング音声をほとんで聞きとれないという結果になってしまいます。
1問に悩んだせいで次の3問をごそっと落としてしまうのはもったいないです。悩む問題は悔しいですが切り捨てて、次の問題の正解率を上げられるように練習して本番を迎えましょう。
【はじめての受験者向け】TOEIC PART3・4対策
最後に簡単にPART3・4対策のオススメをまとめています。当ブログでは「公式問題集」の活用を強く推奨しています。はじめてTOEICを受ける方は特に、「公式問題集」と今回の記事で掲載している「解答テクニック」でスコアを上げていきましょう。
公式問題集で繰り返し演習
これからTOEIC対策を本格的にはじめる方には特に公式問題集を推奨しています。2回分の模擬問題が収録されているので、実際のテスト形式を経験することができます。TOEICテスト開発機関が公式に作成している問題集ですので、問題のクオリティも極めて本番に近いと考えて大丈夫です。
PART3・4では「先読み」が非常に重要なテクニックになるので、いくつかの問題を連続で演習をする方がいいです。公式問題集を使えば、本番を想定した時間配分で先読みのトレーニングができます。公式問題集をオススメする理由は別の記事でもまとめています。
本日の記事は以上となります。合計3つの記事でTOEICリスニングテストのスコアアップの解答テクニックをまとめました。TOEICリスニングテストはテクニックでスコアを伸ばすことができます。これまでの記事を参考にして次回のTOEICで確実にスコアを伸ばしましょう!